北魏の三足烏

[神仏]北魏の三足烏
[特別展]北魏の石造仏教彫刻の展開(大阪市立美術館・9/7〜10/20)の最終日なので見に行く。

右:チケット、左:絵葉書

絵葉書は石仏の光背の背面の写真。

 「光背および背面に刻まれた精緻な線刻・浮彫が特徴的な一光三尊像。背面上層では中央に奇妙な樹木がそびえ、左右に太陽=三本足のカラス、月=ヒキガエルが表されている。なお月の上に小さなウサギがいるのも見逃せない。」

 学芸員・齋藤龍一氏の話によれば、太陽の三本足のカラスは(二本足のカラスとともに)前漢時代以降に現れる。漢民族の発明である―とのこと。ほかに、チ(螭)首・シュ(麈=鹿+主)尾の用語を教わった。螭首は石碑または柱の頭部にみずちの形を彫ったもの。麈尾は払子。トナカイは群をなし、その主たるものに絶対服従するから、一教団の徒が教主に従う意を寓したものという(広辞苑)。螭は魑魅魍魎の魑と同様、チと読む。