民団本部にて写真展「歴伝祭」 

heisai2006-09-03

 
 きのうの大阪日々新聞に「在日韓国人の軌跡探る―あす北区で歴伝祭」の記事が出た。その記事によれば、8/29から3日間、生野区役所でプレイベントとして展示されたそうだが、知らなかった。PRが行き届いていないのは残念なことだ。
 大成小のO教諭に通知し、会場の「在日本大韓民国民団大阪府地方本部」(北区中崎2)で午前9時に会う約束をした。
 展示物は、戦前・戦後の在日の生活を伝える写真十数点、李朋彦氏著・写真集「在日一世」の掲載写真の一部など。その量は多くはなかったが、韓国の妙なる音楽が流れ、雰囲気的には好感が持てた。午後2時から李朋彦氏の講演があるとのことだったが、そんなには待てないので残念ながらパスすることにした。(このことも新聞には一行も報じられていない)
 特に興味深く感じた写真についてメモしておく。
① 「カストリノモウ会」メンバーの集合写真(1948.6.30撮影)
 朝連・民団を問わず三文文士たちの定期的な集まりであった「カストリノモウ会」のメンバー。鄭氏は当時、雑誌「青年」の編集に携わっていた。

② 「金本商店」店頭での家族写真(1939.1.3撮影)
 済州島から大阪に渡ってきた金順保氏(中央の赤ん坊)の一家はすぐに自宅で焼肉屋「金本商店」を開店。当時はなかなか肉が手に入らず、お酒ばかり売っていた。(大阪市船堀)

 ・店のブリキの看板の文字(右から横書き。「酒醤油」は縦書き)
     酒   ルービ(・メーカーのマーク)ヒサア
     醤          肉豚牛
     油        店商本金屋進日
 ・のれんの文字(右上から 斜め左下へ)
         焼  き  す  酒

この写真は極め付きの貴重な写真だ(=佐々木道雄氏・評)
[平斎注] 大阪市船堀は天王寺区の舟橋町ではなかろうか?。舟橋町なら鶴橋駅に近い。

③ 中大阪朝鮮初級学校授業風景
 O教諭の談によれば、この学校の前身は【大阪市立西今里中学校】という”在日児童”のために大阪市が作った、これも極めて類例の少ない、ユニークな経歴の学校なのだそうだ。現在は「大阪朝鮮初中級学校」といい、東成区東中本3、本庄中学校(=O教諭の母校)のすぐ近くにある。

※ これらの写真は、昨年末、東京都港区南麻布にオープンした「 在日韓人歴史資料館]」http://d.hatena.ne.jp/heisai/20060812所蔵の資料写真から大阪ゆかりのものを選んで展示したとのこと。