生駒市・往生院の宝筐印塔

[歴史]生駒市輿山・往生院の宝筐印塔
 午前11時に家を出て、11時50分には「南生駒駅」、正午には往生院に到着した。丘の東麓から墓地(輿山墓地)の中の登り道を通り抜けて、お寺の西北隅に辿り着いた。


↑墓地から(西→東)境内に入ると、大きい近世の宝筐印塔越しに、目指す鎌倉期の宝筐印塔が見える。お寺は小高い丘陵上にあり、東方に矢田丘陵が望見される。宝筐印塔の塔身・西面に刻まれた金剛界四方仏の種字は、二基共に阿弥陀如来(キリーク)である。


↑北面(不空成就如来の「アク」)
 西面(阿弥陀如来の「キリーク」)

↑南面(宝生如来の「タラーク」)


↑南面基壇の表面。刻銘全く見えず。『生駒市石造遺物調査報告書』(発行:生駒市教育委員会、編集:㈶元興寺文化財研究所、1996)によれば、
釈迦入滅
一千八百
六十七年
 正元ゝ年
 十月日
 勧進□□
   □□ 
となっており、
(東面)基壇は、
南無當□
導師
彌勒佛
となっている。

↑東面(阿閦如来の「フーン」)



↑南側入り口から本堂を望む。


↑山内には貴重な「舟形板碑」などが無造作にごろごろ。