ボラの大群

[平野川]ボラの大群
 午前11時頃、寿橋を通り掛かり、橋の上からフト川面をみると、小さい魚の大群が川一面に泳いでいた。泡のようにも見えたが、よく見ると水面に出た魚の頭である。
 橋の上から見ていた若い男女が「ひょっとして天変地異が起こるんではないか」などと話していた。
 右岸に沿った辺りは上流の方に向かって溯上しているようだが、左岸に近い方は下流方向に泳いでいるようだった。この川の事情に詳しい吉村健一氏の話によれば、これはボラの稚魚で大阪湾から溯上してきているもので、12〜3年前に一度、こんなことがあったが、その時はこんな(1尺近いような)大きなボラの大群だったという。
 寿橋の上流を観察してみると、魚群は御幸橋くらいまでで、そこより上流部は植物その他のゴミが沢山流れて来ていた。北のほうは丸一橋よりさらに下流まで魚群が続いているようだが、きりがないので引き返した。帰り際に水面を見ていると、魚たちは皆下流の方向に泳いでいる。丁度正午位だったが、お昼を過ぎたのでもう帰ろう、と帰途についているかのようだった。寿橋辺りにはもう魚の群れはいなかった。