龍神祝詞

[神仏]龍神祝詞

龍神祝詞について、これまで大体分かったこと。
1.市販の「神道大祓全集」に収録された祝詞類は約90種類です。龍神祝詞が載っているのも載っていない  のもあります。
2.市販の「神道大祓全集」というものは、吉田神道流の祝詞などが、民間の経本の版元から出版されている  のではないかと思われます。
3.一方では、戦前の国家神道当局(内務省など)や、戦後の「神社本庁」などが認定した祝詞神社本庁を  通じて、神社界で使用されているものと想像されます。
4.ただし、神主さんが市販の「神道大祓全集」を活用するケースもあるようです。

5.いかなるわけか、龍神祝詞は【中村風祥堂】の専売特許みたいな感じがあって、聞くところによれば【永  田文昌堂】は以前から龍神祝詞を載せていない(載せられない?)ようです。

6.中村風祥堂は元々伏見にあった老舗でしたが、先代が病気で数年ブランクがありました。
  跡を継いだ先代の甥が東京で昨年末から営業を再開し、新版にも龍神祝詞を載せています。

7.【大八木興文堂】も最新版に龍神祝詞を載せていますが、大八木興文堂が昔からこれを載せているのか、  また中村風祥堂との版権の関係はどうなのか、その辺はよく分かりません。

8.龍神祝詞の語句は古めかしいものではなく、現代語的なものです。漁師さんの信仰とか聞きますが、一体いつごろ誰が作ったのだろう?
  ≪一二三四五六七八九十の十種の御寶を己がすがたと変じ給いて≫の語句は、『十種祓詞』『十種大祓』につながりがありそうな内容ですが、一体どこから来たのだろうか?


↑中村風祥堂刊の『神拝祝詞神道大祓全集』の目次。三段目中ほど、「神拝之次第」の前に「龍神祝詞」が入っているのですが、目次にはその項目が抜けています。思うに、目次の活字版は体裁が古そうなので、ある段階から「龍神祝詞」が収録されたが、その時、目次の版型を改訂しなかったものと推定されます。

↑中村風祥堂刊『神拝祝詞神道大祓全集』所載の「龍神祝詞」。

↑大八木興文堂刊『神拝祝詞神道大祓全集』の目次。

↑ネットから拝借した画像。「龍神祝詞」と「十種(神宝)祓詞」とが並んでいる。

↑ネットから拝借した画像。確か「花の窟神社」にて撮影?

↑ネットから拝借した画像。確か「竹生島弁天社」にて額入りを撮影?