交野市域における神社の概要

[神仏]交野市域における神社の概要
 
 交野市は、ごく大雑把に言うと河内国の旧・交野郡の南部エリアであり、同郡の北部エリアは枚方市である。

 交野市の西隣は旧・讃良郡の寝屋川市、南隣は旧・讃良郡の四条畷市、東隣はむろん大和国奈良県生駒市)である。

 交野市には残念ながら延喜式内社はない。しかし、有名な磐船神社機物神社などがあるほか、住吉(系)の神社の多いことが特徴的である。
(▼下図参照=『改訂増補交野町史』P283より転載)

 交野市域における神社の大体の位置を知るため、明治22年期の旧行政村名(A・B・C)と江戸期の旧村名・石高・神社名を先ず示す。
 江戸期の旧村は明治22年、統合された行政村(A・B)の大字となった。
 下表の通り、全11社のうち7社が住吉(系)神社=※である。(磐船神社のことは後述する)
 石高を示したのは、村の規模の大小を見積もるためである。

(A)交野村
倉治(1075石)機物神社
郡津( 870石)※郡津神社
私部(1587石)※住吉神社(旧名・産土神社)

(B)磐船村
 ( 342石)※住吉神社
 ( 334石)川東神社
傍示( 39石)菅原神社(旧名・紅梅神社)
私市( 583石)※天田神社 私市1丁目
        ※若宮神社  私市6丁目  ※磐船神社  私市9丁目

(C)星田村
星田(1530石)※星田神社・星田妙見宮(小松神社)


▼『星田懐古誌(上)』「星田郷土史の文献」の項の筆頭に挙げられている天文四乙未(1535=戦国時代)年に書写された『神名帳』の一種。
石切剣箭大明神・岩船大明神と並んで小松大明神(=星田妙見宮)が記されている。星田神社境内の「古宮」=「交野大明神」が、4行目・津原と5行目・大狛の行間に書き込まれているようだ。

※「古宮」のことは後日この続きとして書く。