気になる木

[雑記]気になる木
 わが家のご近所の玄関脇にとても気になる木が植えられている。
ヤナギのような長葉が大部分なのだが、それに混じって、マメ科植物っぽい「羽状複葉」もたくさん付いている。いわば長葉と羽状複葉とがまばらに混在しているのである。
 先日、長居公園に行ったついでに学芸員の先生に尋ねたところでは、【一つの個体で2種類以上の葉をつけることは様々な植物で知られていて、異形葉と呼ぶ】のだという。

 後日、写真をメールで送って見てもらったところ、
 【写真の植物は、アカシアの仲間で間違いないです。
アカシアの仲間は普通は小さい葉が羽状にまとまり、一つの葉になります(専門用語では羽状複葉といいます)。しかし、若い葉や枝によっては、この羽状葉とは違う葉をつける種もあり、このような葉を仮葉(かよう)と言ったりします。
 この仮葉の形は仮葉をもつ種によって変わるのですが、送っていただいた写真を見る限り、
アカシア・メラノクシロン(Accacia melanoxylon)が一番似ているようです。

 図鑑の記述では以下の通りです。御確認ください。

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■アカシア・メラノクシロン
仮葉は長さ8〜15cm、幅1.5〜3cmで4〜5本の平行脈があり、片側に湾
曲する。若齢時の葉の先端や芽に羽状葉ができる性質がある。
豆果はねじれ、成熟時期は6-7月。

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とのご回答を頂いた。
ただ、この木の場合、全体的に見ると、本来のマメ科植物特有の「羽状複葉(おじぎ草のような)」よりも【仮葉】といわれる長葉の方が比率が多いのですが、と重ねて質問したのだが、「本来の羽状複葉に仮葉が”置き換わった”ということだ」と説明された。植物や動物の生態というものは複雑で一筋縄では行かないものだ。