朱智神社(続き)

[雑記]朱智神社(続き)


写真:『朱智神社』(本殿修復事業記念誌・平成18年)より転載。

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京都新聞』(2006年1月3日)より転載。
■竜・獅子400年前の姿に 京田辺・朱智神社 本殿を修復、公開 ■
豪華絢爛、150年ぶり本殿彩色復元。京田辺・朱智神社で作業進む

京都府京田辺市天王の朱智神社で、約150年ぶりに本殿の彩色復元作業が進められている。
飛天や龍をはじめ、約400年前の慶長年間再建時に描かれた豪華絢爛(けんらん)な姿が今春にはよみがえる予定だ。

同神社の本殿は1612(慶長17)年の再建で府登録文化財に指定されている。
2004年度から本殿の檜皮(ひわだ)屋根のふき替えなど「平成の大修復」に着手した。
本殿内からは過去の修理の歴史を記す棟札も多数見つかった。市教委によると、彩色復元作業は約150年ぶりという。

当初、本殿の柱など木造部分は老朽化が進んで色落ちや傷みが激しく、彩色や絵柄が確認できない状態だった。
そのため彩色復元に向け、昨年6月から調査を開始した。
職人らが、古い絵の具を落とし、斜光ライトで消えかけた模様を浮かび上がらせたりしながら、雲や飛天、龍など本来描かれていた図柄を確認していった。
にかわや胡粉などで下地を塗り、下絵に金や朱、緑など鮮やかな絵の具を使って本格的な彩色作業を進めている。

市教委などによると、冬場は絵の具を溶くにかわが固まるなど、条件が難しく、昨年末で作業を一時中断。
3月中旬から再開し、春ごろに完成する予定という。
同神社の中川正章宮司は「絵が描いてあったという話は聞いていたが、こんな鮮やかなものだったとは驚くばかり。
完成後はいろんな方に見てほしい」と話している。