福田定一著『サラリーマンの金言』 

heisai2006-06-27

Googleからの検索で得た情報によれば、6/16のこのブログに書いた『司馬遼太郎がゆく』(2001/11/06 プレジデント社)より四年半も前に出た月刊誌『プレジデント』1997年4月号に、
[巻頭大特集]成功の名言録−男の一生を彩る珠玉の処世訓 の劈頭に

新聞記者時代に本名の福田定一で書いた幻の名言随筆から抜粋収録
若き日の司馬遼太郎が著した
『サラリーマンの金言』

というのが載せられているそうだ。
 この雑誌はすぐには手に入りにくいので、図書館に問い合わせてみた結果、そこに載録されている”金言”の内容は次の章であることが分かった。
・サラリーマン非職業論
・長男サラリーマン
・収支の観念
・反出世主義
・上役と家僚
・サラリーマンの結婚
・不幸という喜び
・あるサラリーマン記者 −著者の略歴−
以上の8章である。

 
一方、『司馬遼太郎がゆく』での載録内容は、
・サラリーマンの元祖
・サラリーマンの英雄
・猫にも劣った人物
・停年の悲劇
・二人の老サラリーマン
以上の5章である。
(この本はよく見ると月刊誌『プレジデント』の1997年3月臨時増刊『司馬遼太郎がゆく』をベースに単行本化したもので、”金言”の載録内容は臨増版も同断)

こうして見ると、今回プレジデント社に対して解禁されたのは、”金言”のオリジナル全46章(序文を入れると47章)のうち、1/3弱の13章分に過ぎない。


いみじくも谷沢永一氏が”作者の死後50年経たないと完全な全集というものは出ない”と講演で話されたように、司馬さんのすべての作品がオープンになる日は未だ遠いということなのだろうか。