『名言随筆 サラリーマン』の内容・さらに別バージョン 

heisai2006-06-16

ここで『名言随筆 サラリーマン』(その新装普及版である『ビジネスエリートの新論語』も目次は全く同じ)の内容をメモしておこう。(・・・・・数字 はノンブル。両書とも同じ)

※写真・・・新装普及版『ビジネスエリートの新論語』     著者紹介・再刻の趣旨(右頁)と奥付(左頁)

 (まず序文。その筆者名には[ふくだていいち]とルビ)
・この本を読んで下さる読者の方に・・・・・6
  以下本文。
・サラリーマンの元祖・・・・・11
・洋服をきた細民・・・・・19
・秩序の中の部品・・・・・21
・サラリーマンの英雄・・・・・23
・サラリーマン非職業論・・・・・26
・ロマンの残党・・・・・29
・業務のたのしみ・・・・・31
・長男サラリーマン・・・・・33
・人生観の年輪・・・・・39
・サービスの精神・・・・・43
・収支の観念・・・・・44
・恒産という特権・・・・・44
・明日を思い煩うな・・・・・49
・反出世主義・・・・・50
・親友道と仲間道・・・・・54
・湿地に咲く花・・・・・57
・金についての人格・・・・・58
・公憤のない社会・・・・・59
・グチはお経だ・・・・・62
・ホワイトカラー族・・・・・63
・真鍮の人生・・・・・66
・約束を守る・・・・・67
・顔に責任をもつ・・・・・67
・崩れぬ笑い・・・・・69
・猫にも劣った人物・・・・・70
・奴レイ人種・・・・・74
・怒るということ・・・・・75
・議論は悪徳・・・・・78
・職業的倦怠期・・・・・80
・無用の長物・・・・・82
・上役と家僚・・・・・85
・聞き上手の美徳・・・・・89
・階級性早老症・・・・・90
・女性サラリーマン・・・・・93
・職場の恋愛・・・・・97
・女性に警戒せよ・・・・・97
・サラリーマンの結婚・・・・・102
・大度量の女房・・・・・107
・家庭の芸術家・・・・・109
・家庭という人生・・・・・110
・停年の悲劇・・・・・112
・運命論が至上哲学・・・・・119
・サラリーマンと格言・・・・・122
・不幸という喜び・・・・・126
・二人の老サラリーマン・・・・・131
 (最後にあとがきにあたる、)
・あるサラリーマン記者 −著者の略歴−・・・・・151(〜163)
 164頁目は白紙。165頁目が奥付となっている。
 その(元版の)奥付には、大体下記のような内容が記されている。
名言随筆・サラリーマン(版権所有)昭和三十年九月二十五日初版発行
                        昭和三十年十月 五 日再版発行
                                       定価 100円
     著 者   福田定一
     発行者   永井利彦
        大阪市大淀区中津本通二丁目104
     発行所   ㈱六月社(※所在地名 同上)(著者名にはルビなし)
 この本の実物は、兵庫県立図書館所蔵のものであるが、国立国会図書館所蔵のものもやはり第2版だそうだ。
 
 次に[新装普及版]の方は、164頁目に<著者紹介>と再刻の趣旨が記され、165頁目が奥付となっている。(写真)
 著者紹介のところには、「昭和三十五年上半期、『梟の城』で直木賞受賞」などの記載がある。([ふくだ・ていいち]とあり)
 再刻の趣旨は、

「本書は著者の新聞記者時代に書かれたものである。当時『名言サラリーマン』(※ママ)として発売され、その卓越した筆致と物の見方は大方の読者をうならせた。以来十年作家として著者の大活躍をされているのは江湖のよく知るところである。本書は六月社の実用シリーズの初期に於いて書下ろしていただいたものであるがこの度新装、新プランによる六月社の実用シリーズの一冊として、新しい読者の方々に読んでいただくために再刻したものである。」

 奥付(ラベルを貼付)は、
ビジネスエリートの新論語
昭和47年3月20日 新装普及版発行 ¥280
     著 者   福田定一
     発行者   瀬川靖夫
     発行所   ㈱六月社書房
        大阪市西区阿波堀通3丁目3番地
などとなっている。


 ところで、今日になって、この本には更にあと二つの別バージョンの存在することが分かった。その題名はどちらも
『サラリーマンの金言』
だが、この同名のものが2種類あって、
○昭和40年 六月社      163頁 18㎝
○昭和46年 文進堂(大阪)  150頁 19㎝
というもので、ともに国立国会図書館所蔵とのこと。(大阪市立生野図書館 回答)


 なお、その回答の続きによれば、
●ビジネスエリートの新論語
●随筆サラリーマン徒然草
の2種類については、「国立国会図書館」その他データ検索可能な図書館のどこにも所蔵されていない、とのことであった。


 それはともかくとして、この本については、研究者のこんな記述がある。
「原稿の余白に」(「他人の秘事」と文学と) http://www.seikyusha.co.jp/genkou/blank12.html
 

 だが、『司馬遼太郎がゆく』(2001/11/06 プレジデント社)
http://www.president.co.jp/book/1732-4.html
という本に『サラリーマンの金言』の抄録が載せられているので、一部解禁というところか。


[ていいち]の名については、http://www.jade.dti.ne.jp/%7Ekosho/library12.htmlを参照されたい。


赤く表示・・・『司馬遼太郎がゆく』載録分(当ブログ6/27を参照)