靖国問題

分祀祭の祝詞

[靖国問題]分祀祭の祝詞 最近、倉庫を整理していたら面白い資料が見付かった。 8月4日に「昭和天皇が懸念(A級戦犯合祀「禍根残す」)」(大阪日日ほか)の記事が出たことでもあるし、未解決の問題でもあるので、ちょっと時期外れの感はあるが、一応メモし…

「祀った霊は取り外せない」???

馬鹿げた言説(2例)のメモ● 「中国ならびに日本の一部にA級戦犯を分祀してはどうかと言う人がいますが、これも神道の約束事として不可能です。 神道では合祀された御霊はひとつの大きなロウソクの炎に喩えられます。分祀とはその炎を別のロウソクに移すこ…

昭和天皇についての雑感

自分は昭和史についての専門家でもなく、至って頼りない知識しか持っていないので、本当はものをいう資格を欠いていることは十分に承知している。にも拘わらず、靖国問題を論じるはめになったのは、靖国神社側が「神霊はろうそくの火」という素人だましの詭…

東条さんの通達

・ 昨日の大阪日日新聞 1面「安倍氏が4月、靖国に」「首相は『15日』参拝か」 2面「持論貫き足場固め」「中韓の反応瀬踏み」(安倍官房長官靖国参拝) 3面 社説「長官靖国参拝 歴史認識、堂々と国民の前に(説明すべきだ―の意) ・ 今日の大阪日日新聞 …

上坂・百地の論理(7/30の続き)

富田メモに関して、案の定、百家争鳴、議論百出の様相だ。 100パーセント確実なのは、この一件を、大概の人が(特に強硬論者ほど)持論に都合のよい方向に解釈しょうとしている、という一点だけである。 それにしても、上坂・百地両氏のご意見はちょっと気持…

「高師直」と小泉さん。上坂・百地の論理

テレビ・新聞・週刊誌などで、この前の「女帝・女系天皇問題」、今回の富田メモを巡る「靖国問題」に対する小泉首相の言動を観察しているうちに、この人の物の考え方は【高師直(こうの・もろなお)】と同じだ、ということが段々とハッキリしてきた。(※「高…

昭和天皇の叡慮 

6/25以来、しばらく靖国の問題から頭が離れていた。7/18のブログ「近事片々」で松平元宮司とはやっぱり縁が切れないなあと思っていたら、今日、そのコメント欄に神友(=勝手にこう呼ばせて貰っている)のB氏より、モノ凄いビッグニュースのお知らせを頂いた…

靖国問題の覚え書 

不毛な論議はもうやめだ。 以下は、私自身のための覚え書である。 - 『侍従長の遺言―昭和天皇との50年』(徳川義寛・岩井克己 著、一九九七年、朝日新聞社発行)より ● 靖国神社の合祀者名簿は、いつもは十月に神社が出して来たものを陛下のお手元に上げるこ…

これが”三流史料”?

【重ねて御礼】 当ブログの靖国論に対して、先日来、神職のB氏ならびに神友のK氏より再び有難いご助言のコメントやら励ましのメールを頂戴した。重ねて厚く御礼を申し上げる。 B氏の援護射撃、 ① 生存者を誤って合祀していたことが判明した場合、どう処理…

「靖国イデオロギー」の詭弁 

【承前】 靖国神社の戦犯(昭和殉難者)分祀問題について、神社側の「分祀はできない」という主張は、その理由を整理してみると、 A, 祭神の数は約二百五十万柱であるが、神座は一つ(一座)である。 B, これを「靖国大神」という一神として信仰している…

「座」とは祭神の坐る座布団か?  

きのうの続きを書く。 靖国神社の現職の禰宜さんであるC氏の表現によれば、靖国の祭神は246万柱(平斎注、246万人のみたま)が一体化した「靖国大神」という一座です(単数ご祭神です)、とのことである。 この主張を念のため、文献に徴してみよう。 『靖国…

祭神「一座」の語釈 

先日来、神友(神社をこよなく愛する仲間)のsetoh@神奈備さんから3通のメールを頂いた。それは私が大阪日日新聞のコラムに書いた『靖国−「分祀」と「分遷」』 http://www.nnn.co.jp/dainichi/rensai/miotukusi/2006/04/miotukusi060425.html に対する、各地…

「神の国」と「神々の国」 

神友(神社をこよなく愛する仲間)の「setoh@神奈備」氏からコメントが入った。 拙稿『靖国 「分祀」と「分遷」』をなんと全国各地の600人もの神職の方々に向けて配信してくれたそうだ。(友情に感謝‼) そして二人の方からの反論を、このブログ宛に送ってく…